「あの人と会ったあとはなぜか疲れちゃうんだよね」
「あの人の相談や愚痴を聞くと、ヘトヘトになっちゃう」
「なぜかあの人と会ったあとは体調が悪くなる」
「逆にあの人は元気になって帰る」
こんなことはありませんか?
こんな経験がなかったとしても、無意識にあなたのエネルギーを奪われている可能性があります。
特にあなたがHSPの場合は頻繁に起こっているかも!
相手からエネルギーを(ほとんどの場合無意識で)奪ってしまう人がいる
まずはこのことを自覚するのが対策の第一歩です!
エナジーバンパイアとは?
エナジーバンパイアは、他人からエネルギーを奪って自分のエネルギーにする人のことです。
エネルギーバンパイア、サイキックバンパイアとも呼ばれます。
エネルギーをもっと具体的に言うと、人の活力、元気、やる気、行動力、気力です。
そして、目に見えないレベルの精気や運気といったものも含みます。
目に見えないレベルで、人のエネルギーを奪ってしまうというエネルギー泥棒です。
一見分からないので、非常にたちが悪いと言えます。
健全な人間関係は、助け合ったり、お互いのよさを掛け合わせたり、より楽しい空間を作ったりしますが、エナジーバンパイアとの関係では、一方的に搾取されます。
エナジーバンパイアからエネルギーを奪われる事例
「この人には異様に気を使ってしまい、機嫌を損ねないようにふるまってしまう」
「この人はやりたいことばかりやっていて、この人の後始末に振り回されてしまう」
「この人といると、なぜか助けないといけない気持ちにさせられる」
私はHSPで、エナジーバンパイアからエネルギーを奪われた経験は数多くあります。
- Aさんと会って話すと、よくダメ出しをされて、自己肯定感がグンと下がった
- Bさんと飲みに行くと、Bさんの自慢話をずっと聞かされていた
- Cさんと話すときは、Cさんの機嫌がよくなるようにCさんをおだてる話をしていた
- Dさんは、延々愚痴を話し、会話を終わらせてくれない
- Eさんは、相談事を持ちかけてきて、長電話をしてくる
- Fさんは、自分のペースを押しつけるため、相手のペースに合わせっぱなし
- Gさんは、こちらから提案しないと何もやらないので、常に自分の役割が増える
- Hさんは、無力感が強く、どんなに親身になって相談に乗り、サポートしてもまったく変わろうとしない
- Iさんは、遊びの誘いが頻繁で、Iさんの都合がよい時間に合わせて振り回された
- Jさんは、やる気に満ちてハイテンションだが、自己中心的に物事を進めるので、Jさんの尻拭いをせざるを得なかった
これは私の経験の一例ですが、皆さんもいろんなケースを体験されていると思います。
自分がエナジーバンパイアになってしまうケースも
自分がヘトヘトになって、自己肯定感とエネルギーが下がってしまうと、今度はこちら側がエナジーバンパイアになってしまうこともあります。
自分の中に愛や安心感、エネルギーが枯渇しているので、外からそれらを求めるしかありません。
「構って!」光線を出したり、「認めて!」ビームを出したり、「助けて!」シグナルを出します。
但し、素直にそれを出せずに、歪んだ形で出すので、たちが悪くなり、結果的に相手のエネルギーを奪ってしまうのです。
素直であれば、快く承諾するか、あるいはハッキリ断れるのでこちらもストレスがないのですが、歪んだ形でコントロールされて、せざるを得ない形にされるのでストレスなんですよね。
ちなみに自分がエナジーバンパイアだったと気づいても必要以上に罪悪感を持って自分を責める必要はありません。
単に愛や安心感が枯渇しているだけなので、そこに気づいたら、今度は自分の中に愛や安心感を見つけられるように取り組めばよいだけです。
エナジーバンパイアにエネルギーを取られるとどうなる?
エナジーバンパイアにエネルギーを取られると、疲れてしまいます。
肉体的に疲れる、身体が重くなる、しんどさを感じる、めまいがする、肩とか背中とか身体のどこかの部位が痛くなる、頭痛や吐き気がするといった肉体症状が見られます。
精神的には、やる気がなくなったり、落ち込んだり、イライラしたり、マイナス思考になったり、自信を失ったり、罪悪感を持ったりします。
厄介な点は、なかなか因果関係が分かりにくい点です。
疲労感があったとしても、「仕事で疲れているのかも」「体調が悪いのかな」と考えるのが普通です。
まさか「誰かにエネルギーを奪われている」という可能性なんて全く検討もしません。
だからこそ、エナジーバンパイアについて知っておく必要があります。
エネルギー不足の一つの原因として検討することができるからです。
もちろん、エネルギー不足の原因のすべてがエナジーバンパイアのせいではありません。数ある要因の一つです。
エナジーバンパイア本人と一緒にいるときよりも、離れたときに疲労感を自覚しやすいです。
エナジーバンパイアの特徴
エナジーバンパイアの特徴を挙げます。
私の独断と偏見で3つに分類しました。
被害者・弱者・不満系
- 被害者意識が強い
- 被害妄想が激しい
- 悲劇のヒロインを演じる
- 弱者、無力、不幸な人を演じる(実際に弱者で困っているわけだが、本人の意志で弱者になっているため、どれだけ援助しても自立しない)
- 体調不良が多く、それをアピールする
- 不平不満や愚痴ばかり言う
- 人生を主体的に切り開いて幸せになろうとする意欲が乏しい
- やたらと頼ってくる。依存的
- 相談事が多い(アドバイスしても聞き入れない。アドバイスを求めているのではなくストレスのはけ口を求めているだけ)
自己中・上に立って振り回す系
- 自己中心的
- 自分の話ばかりする
- 自慢話が多い
- 恐怖で相手をコントロールする(不機嫌になる、怒鳴る、威張り散らす、威圧する、脅す、緊張を与えるなど)
- 相手よりも上の立場に立とうとする
- 相手の都合を考えず、一方的に振り回す
- 自分はハイテンションだが、部下は皆ローテンション
- 人間関係のトラブルが多い
ひねくれ・サイコパス系
- 相手が嫌がることをわざとする(歪んだ形で気を引こうとする)
- 平気で嘘をつく
- 口がうまく、言いくるめられる
- 罪悪感を持たせる(助けないと申し訳ない気持ちにさせる)
- 正論で相手を言いくるめる
- 人間関係のトラブルが多い
心理カウンセラー タツコ・マーティンによる10分類
著書「『エナジーバンパイア』から身を守る方法」では、エナジーバンパイアを10のタイプに分類しています。
被害妄想バンパイア | 被害者意識、被害妄想が強く、愚痴や不満が多い |
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優柔不断バンパイア | 欲張りで八方美人なのに自分の意見をハッキリ言えず振り回される |
不平不満バンパイア | 会話のほとんどが悪口や批判や不平 |
自分優先仕切りたがり屋バンパイア | 何でも自分の思い通りにしようとするため周りは振り回される |
批判大好き上から目線バンパイア | 劣等感が強く、自分が上に立とうとし、相手を見下す |
嘘つきバンパイア | 平気で嘘をつくため、周りの人は混乱する |
一見ポジティブ偽善者バンパイア | 自己アピールの自慢が絶えない |
矛盾だらけ自己正当化バンパイア | 嘘をついて相手を傷つけても罪悪感を持たない |
気分屋バンパイア | 感情の起伏が激しく、笑ったり、怒ったり、反応の予想がつかないので振り回される |
生きる屍バンパイア | 感情や精気がなく、エネルギーがない |
なぜエナジーバンパイアになってしまうのか
そもそも、エネルギーは人から奪うものではありません。
人はエネルギーの交流をしているので、相互に影響を与え合っていますが、一方的にエネルギーを奪ったり、奪われたりする関係は不健全です。
では、どうしてそうなっているかというと、エネルギーを他人から奪わないと生きていけないからです。
中には、相手のエネルギーを奪うことを快楽としてやっている「サイコパス」もいますが、エナジーバンパイアの多くが、他人のエネルギーを奪わないとやっていられないくらいに弱く、苦しんでいます。
簡単に言えば、愛情不足です。
養育環境が不健全で、虐待、放置、過干渉で、健全な精神的土台が育まれていないことが原因です。
そのため、他者から愛を求めることに執着します。
しかし、他者への不信感があるため、ストレートに愛をもらうことができません。
歪んだ形で誰かの気を引いたり、助けてもらおうとしたり、エネルギーをもらおうとします。
そのため、相手が嫌がることをやって気を引こうとします。
歪んだ「構ってちゃん」です。
自分に愛が不足しているので、他者のことを考える余裕はありません。自分のことで精いっぱいです。
そのため、他人のことはどうでもいいから、どうにか自分が楽になることを求めます。
そして、上に立って振り回そうとするか、弱者になって構ってもらおうとします。
本人は意識的にやっているわけではありません。計算でやっているわけではありません。
本気でつらく、無意識でやっています。
だから、エネルギーを奪われるほうもなかなか見抜くことができず、奪われてしまうのです。
エナジーバンパイアにエネルギーを取られる人たちの特徴
エナジーバンパイアにエネルギーを取られる人はどういうタイプの人たちでしょうか?
要はエネルギーを簡単に奪えそうな人です。
- HSP(繊細な人・敏感な人)
- いい人
- 優しい人
- 責任感が強い人
- 罪悪感を持ちやすい人
- 境界線が薄い人
- 自己犠牲をやりがちな人
- 自己主張が苦手な人
- 断るのが苦手な人
- 同情心が強い人
- 自己肯定感が低い人
- 恐れが強い人
HSPの記事に書きましたが、これらはまさにHSPが持ちがちな特徴です。
HSPはエナジーバンパイアの絶好のターゲットです!
エナジーバンパイアは、エネルギーを奪いやすい人を狙います。
優しくて、自己犠牲をするいい人タイプや、気弱で自己主張ができず、頼みごとを断れないタイプや、他人の期待に応えようとする責任感が強いタイプや、自己肯定感が低く、コントロールされやすいタイプは、狙われがちです。
そのため、HSPはエナジーバンパイア対策が必須です!
エナジーバンパイア対策
では、エナジーバンパイア対策を書いていきましょう。
まず、理解しておくべき最も大切なことは、エナジーバンパイアにエネルギーを渡すことは相手のためにならないということを心から理解しておくことです。
この理解がなければ、どんなに小手先の対策をしても、うまくいきません。
小手先の対策でエネルギーを渡さないようにしても、罪悪感を持ってしまい、無意識でエネルギーを渡してしまうのです。
そのため、まずは、この葛藤を解決することが大事です。
これが大きな勘違いなのです!
これをすればするほど、相手は余計に弱者になってしまいます。
相手の自立心を奪ってしまうのです。
エナジーバンパイアは不健全なあり方であり、相手からエネルギーを奪うのではなく、自分でエネルギーを生み出すことができることを理解しない限り、自立できません。
相手にエネルギーを与えてしまうと、本人はその場は楽になりますが、どんどん依存心を強め、弱者になってしまいます。
「麻薬」みたいなものだと思ってください。
麻薬を断たせてあげることのほうが優しさです。
麻薬を断たれると、本人はすごく苦しみますが、そのプロセスが必要です。
それを経て、麻薬なしでも大丈夫になります。
自分にとって、愛から来る厳しさや見守る愛を育むためのレッスンだと思ってください。
では対策を書きます。
いろいろな対策法がありますが、大きく言えば、次のことに尽きます。
エナジーバンパイアの存在に気づき、意識的にエネルギーを与えない
エナジーバンパイアに気づく
無意識でエナジーバンパイアからエネルギーを奪われてしまっているのが問題です。
まずは、エナジーバンパイアの存在に気づく必要があります。
そのためには、この記事を見て、しっかりエナジーバンパイアの特徴を知ることが大切です。
エネルギーを与えない
エネルギーを与えないというのは以下のことです。
- 相手と適切な境界線を引く
- エナジーバンパイアと関わらない
- エナジーバンパイアを相手にしない
- エナジーバンパイアをケアしない
- エナジーバンパイアに過剰に同情しない
- エナジーバンパイアの期待に応えようとしない
- 自己主張をする。「愚痴ばかり聞きたくない」
- 自分のことに集中する…など
エナジーバンパイアとの出会いは一つのレッスンとも捉えられる
エナジーバンパイアは不健全ですが、エナジーバンパイアにエネルギーを取られる人も、どこか健全ではありません。
そのため、エナジーバンパイアとの関わりを通じて、もっと健全になれるようなレッスンをしているのかもしれません。
エナジーバンパイアとの関わりを通じて、きちんと境界線を引けるようになれば、今後はエナジーバンパイアの犠牲になりません。
今のエナジーバンパイアを避けても、境界線が引けないままであれば、また違うエナジーバンパイアの餌食になってしまいます。
彼らは無意識に餌食を見分けられます。
「この人は簡単にエネルギーを吸い取れるな」と分かるので、また犠牲になってしまうのです。
それが続くと、最悪、人間関係を断つしかなくなりますが、そうなると弊害が大きすぎます。
もちろん、逃げたほうがよい場合は即逃げましょう。
今の環境で境界線を引くレッスンができる場合は、それに取り組みましょう。
境界線を引けるようになればなるほど、エナジーバンパイアからエネルギーを奪われることはなくなります。
まずは、人はエネルギーの交流をしているということを知ることです。
それを意識すると、人との交流でエネルギーが変化するということを意識的にキャッチできるようになります。
そうすると、境界線も引きやすいです。